「軍事協力」「投資」「指導員」 アフリカで存在感高めるロシア
2018年8月25日 9:00
発信地:モスクワ/ロシア [ ロシア ロシア・CIS アフリカ ]
【8月25日 AFP】軍事協力や武器売買、投資などの働きかけを通じて、ロシアがアフリカへの関与を再び強め始めている。このロシアの動向について専門家らは、欧州諸国、さらには中国をもしのぐ勢いだと分析している。
ロシア政府は過去3年にわたって、アフリカでの存在感を高めようとさまざまな取り組みを行ってきたが、ここ数か月は、そのペースが一気に増しているようだというのが専門家らの見方だ。
その取り組みが最も顕著に見られるのが、中央アフリカだ。貧困と不安定な政情とに苦しんできた同国はこれまで、旧宗主国のフランスに支援を求めてきた。
しかし、今年に入ってからは、ロシアが国連(UN)の承認を得た上で中央アフリカ政府軍への武器供与を行っている。ロシアは、フォスタンアルシャンジュ・トゥアデラ(Faustin-Archange Touadera)大統領に保安業務を提供しており、大統領の安全保障担当補佐官もロシア人だ。
ロシアはさらに、軍の指揮官5人と、中央アフリカ軍の「指導員」を務める民間人170人を派遣した。だが、同国部隊はすでに欧州連合(EU)によって軍事訓練を提供されている。
こうした「指導員」は、民間軍事会社ワグネル(Wagner)から派遣されていると専門家らは考えている。同社の戦闘員らは、シリアの戦闘にも参加していると報じられている。6月にはロシア人記者3人が、現地での彼らの活動の調査中に殺害された。
これ以外にも、カメルーンに対しては、イスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」と戦うために武器を輸出し、コンゴ民主共和国、ブルキナファソ、ウガンダ、アンゴラとは軍事的に提携している。スーダンとは核開発での協力だ。ジンバブエとギニアでは、中国が新興勢力となっていた鉱業分野にも進出している。
■ネットワークの復活
ロシア外交において、アフリカの優先順位は最も低いものとなっているが、それでも最近は「重要性を増し始めている」と、ロシア科学アカデミー(Russian Academy of Sciences)のドミトリー・ボンダレンコ(Dmitry Bondarenko)氏は指摘する。「2014年のクリミア併合によりロシアは西側と対立し、再び世界の大国となる野望を隠さなくなった。そうした過程において、アフリカを無視できなくなっている」
ボンダレンコ氏によると、ロシアの関心は経済的利益よりも「政治的発展」にあるという。
旧体制時代、ロシアは西側とのイデオロギー戦争の一環で、アフリカで非常に強い存在感を示していた。アフリカの解放運動を支援し、植民地支配が終わった国に対して、何万人ものアドバイザーを送り込んでいた。
だが、旧体制が崩壊した後は、経済問題と内部対立を抱えることとなり、ロシア政府は1990年代に一旦、アフリカでのプロジェクトを断念した。
しかし、10年ほど前からロシアは古いネットワークを再構築し、徐々にアフリカ大陸に戻り始めた。
ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領はまず、それまでも親密な関係にあったアルジェリア、南アフリカ、モロッコ、エジプトを訪問した。その後、1期だけ大統領を務めたドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)氏は、400人の経済視察団と共にアンゴラ、ナミビア、ナイジェリアを訪問し、ロシア企業を売り込んだ。
そして今年、セルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)外相はアフリカ5か国を歴訪し、プーチン大統領も南アフリカ・ヨハネスブルクでの新興5か国(BRICS)首脳会議に出席した。また、サンクトペテルブルク(St. Petersburg)で開催された国際経済フォーラムでは、アフリカでの事業を紹介した。
(リンク先に続きあり)
(c)AFP/ Maxime POPOV with AFP bureaus in Africa
引用元: ・【ロシア/アフリカ】「軍事協力」「投資」「指導員」 アフリカで存在感高めるロシア
欧米に搾取されて来たアフリカが、中露と組もうとするのは必然。
いつまでたってもアフリカは大国の遊び場だな
資源の確保
中国はアフリカの資源目的だけど
露兵器を輸出し、安価なナイルパーチを輸入する為にアフリカは必要。